騒音を起こす入居者を注意するときの有効な手段はありますか
質問者:
Mar.31.3
Q.
 深夜に上の階で足音が響いたり、大きな声で騒ぐので注意してもらいたいと1階の借主からクレームがありました。取り敢えず2階の借主に電話で注意し、注意後もまだ続くようなら、退室してもらうこともあり得ると警告しました。
 ある程度のプライバシーを守りつつも常識として話を進めていくしかないので、決定的な対応策がないと思われますが、何かよい手段があるのでしょうか。
A.
 あまりにひどい騒音や振動を出しているため受忍限度を超えていると認められる場合は、被害者である借主は騒音を出している人に慰謝料請求が認められます。また貸主は平穏に使用できるようにする義務を怠ったとして責任を問われる場合もあります。騒音を出している借主には毅然とした態度で臨みましょう。
 整理すると、音を出している人は次の3種と思います。
①音を出していることに気づいてない人
→ 注意書面のポスティングで解消できる。
②気づいているが直さない人
→ ポスティングで解消できることもある。
③わざと音を出している人
→ ポスティングだけでは解消できない。
 以下は、各社の事例・意見です。
●チラシを全戸にポスティングし、改善されないようなら個別注意(複数社)。
●木造アパート等ではどうしても音が響くので、注意書面等で解決するのは2~3割。こじれた時は上下階を入れ替える方法もありますが、それでも収まらなければ、住み替えを勧めています。
●音を出す人も悪いがクレームを付ける側にも問題のあるケースがあるため、クレームを付けた人とその相手方の両方に対し手紙を出します。その際、具体的な解決策も提案します。提案例は転居だけでなく、夜9時以降は音を出さない等、時間を決める方法もあります。
●最初に苦情の電話を受けた人は、借主の話をよく聞いて、最後に「各入居者に注意文を配布させていただきます」と答え、注意文を配布します。再度同じ借主から電話があった場合、「直接その入居者と話をしてみます」と答え、対象となっている借主の話をよく聞いて、注意文にあった内容をよく話します。最後の処置として、両当事者に話し合い(場所は当社か、どちらかの部屋)を持っていただきます。