言葉の壁を乗り越えるツールは豊富に用意済み。あとは実践へ
イチイ 荻野政男 社長
◆トラブルの原因はお互いの無理解
自分自身の学生時代の欧州留学体験から、多くの外国人が日本の暮らしを楽しめる環境を整えたいと、外国人の入居対応に30年以上積極的に取り組んでいます。言語、文化、宗教、生活習慣などの違いはもちろんありますが、実はそれらへのお互いの無理解から起こるトラブルが多いのものです。そこでトラブルの先手を打って入居差別をなくすべく、理解を深めるための様々なマニュアルも作成。外国人は入国前に様々なインターネットサイトで物件など情報収集ができます。契約面で一番の課題であった保証人問題も、かつては職場の上司・同僚、学校・教師などに頼むしかなかったけれど、家賃債務保証会社の出現で解消済み。ひと昔前と比較して、いまこそ外国人対応に取り組むチャンスです。

◆各種マニュアルを参考に、契約も日本語で
外国人からのご相談を受けると、まず日本流のお部屋探しから入居までの賃貸の手続きと仕組みについてご説明します。物件は、一般物件から家具家電付きの物件、マンスリー物件、ゲストハウス・シェアハウスなど、生活環境に合わせて選んでいただけるよう準備しています。更にWEBサイトで外国人に仲介した賃貸物件の具体例を紹介したり、外国人スタッフが不動産コンシェルジュをしたり、企業や大学と連携したり、などの工夫もしていますが、来店から入居までの基本的な賃貸の流れは同じです。外国人への賃貸における業務手順と対応方法などのマニュアルを手順の参考に、日本語が通じない場合は各国語対応で作成したガイドライン、入居者向けのガイドブック、DVDなどを手元において、日本語と対比しながら指をさして読んでもらば話せなくてもコミュニケーションはとれます。契約書も、もちろん日本語です。