火災報知器の費用を借主負担にできるのか
質問者:
Jul.23.7
Q.
 既存住宅への火災警報器の設置を家主に提案したところ、借主に負担してもらいたいといわれました。どうしたらよいでしょうか。
A.
 改正消防法は火災警報器の設置義務者を「住宅の関係者」と規定、同法第2条は「関係者」を「所有者、管理者又は占有者」と定義しています。地方自治体の条例でこれと異なる定めは可能ですが、設置義務者から「占有者」を外した地域は少ないと思われます。
 占有者(入居者)にも等しく設置義務が課せられているため、家主が費用負担を承諾しなかった場合等、借主に火災警報器の購入・設置を求めることも可能です。借主に設置してもらう場合は配線が必要な電源式ではなく、取り外しが容易な電池式のものを勧めましょう。なお、設置上必要だったビス穴等の補修は容認する必要があると考えます。
 ところで、火災警報器の設置を約束しながらも設置しなかった借主が火災から逃げ遅れて死傷した場合、設置しなかった借主に一定の責任があるとはいえ、家主や管理会社も責任を追及されるかもしれません。改正消防法が、戸建住宅や小規模アパートにも設置を義務づけたのは、統計上、火災警報器を設置すれば住宅火災の死亡者が3分の1になるといわれているためです。火災警報器の設置義務違反には罰則がありませんが、違反である以上、違反者に非があるのは明らか。居住者等が死傷した場合、訴訟(高額な損害賠償請求)が予想されますので、なるべく家主の費用負担で確実に火災警報器を設置しましょう。